green tech

木、金と中国・広州にある自動車部品会社の工場を6軒見学して来ました。広州と言えばホンダが拠点としている地域でこれからトヨタも本格進出するエリア。香港から電車で2時間弱、広東省なので言語は香港と同じ広東語、中国本土の中でも早い時期から開放されている地域です。私にとっては初めての中国本土だったのでちょっと緊張しました。で、まず「やっぱりこういう感じかー」と思ったのは、泊まったホテル。”見本市が開催されているので良いホテルがとれなかったけど新しく出来た五つ星だから”と聞いた筈なんだけどどう見ても部屋のカーペットは10年以上経ってるような感じの3つ星程度のホテル。これを堂々と五つ星と唱ってしまうあたりが中国的。そしてあってないようなサービス。朝のブレクファスとミーティングで朝食をとりながらノートにメモを取っていたらお茶を入れてくれるお姉さん、容赦なくノートにお茶をぼとぼと落として行きます。周りの香港の人たちはなんか文句言ってたけど、正直もう文句を言う気にもなれません。そう言う意味で中国ではエネルギーがないと生きて行けないなぁと実感。香港では東京を想ってホームシックだわとか思ってたけど、今回香港に帰って来た瞬間すっごくホッとしてしまいました。
それぞれの工場ではいわゆる“カンバン方式”が導入されているため日本の自動車部品系の工場とさほど違いは見当たらず。同行していたマレーシア人ファンドマネージャーが「こういう工場でもSix Sigmaをとりれてるのかしら?」とちょっととぼけた質問をしたので思わず「これはトヨタ方式です」と愛国心をあらわにしてしまいました。とにかくどの工場もゴミ一つ落ちてないキレイな生産現場で、みんなトヨタが来るのを今か今かと心待ちにしている感じでした。

こうして中国は世界の生産拠点としてどんどん発展していくのですが、私たちはこの発展に対するヘッジをどうすればいいのだろうか?お金持ちが増えて中国で自動車保有率が上がれば自動車業界は儲かるけど環境汚染に因るマイナスは今は個人ベースでしか身を守れないシステムになっている気がするし、ここに資本主義の限界があるのかもしれない。中国やインドなどこれから爆発的にモータリゼーションが普及する地域に燃料電池やハイブリッドなど最先端の技術を優先して導入すればどんなに地球全体にとって良いかと思うけど個々の企業ベースで考えるとコストが重すぎるので資本市場では「利益圧迫」としていやがられ、事実、トヨタのハイブリッドに関して「あれは一台売るごとに会社にとって損なんだ」と言ってネガティブに見る外人ファンドマネージャーがいます。半導体の微細化や微小化はいいところまで来ました、これからはgreen technologyが発展して欲しいです。